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BLACK WOLF
第11章 満月の夜の狼
とにかく、これでやっと解放されたのだと安心した。

あのまま攻められ続けてたら、どうなってたかわからない。

震える足と体の痙攣が収まるのを待とうとしていると━━━━




「ほら、休憩してる暇なんかねぇよ?」




私の腕をグイッと引っ張った。

反射的に足を付こうとしたが、力が入らずその場に倒れ込んでしまった。

「な、何を…っ」

勢いよく倒れ込んだせいで膝を強打。

痛みを感じる暇もないほど、今度は私を抱き起こし、洗面台に向かって立たせると

その状態で私の腰を引き寄せた。

脱力しきった体は黒埼さんにされるがままだ。



洗面台に手を付き、下半身は黒埼さんに突き出してる格好だ。



「何す…━━━━あぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!」

私の息が整うのを待たずに一気に後ろから…。

さっきとは違う快楽が頭の先にまで響く。


「あっ、嫌っ!も、もぅ…っ!あぁぁっ…」

「だからお前は人を信じ過ぎなんだよ…っ」

「ひぃっ!あぁんっ、や、やめ…っ!やめてっ!あっ、あぁっ!」


肌と肌がぶつかり合う音と私の悲鳴と黒埼さんの吐息。

私の鼓膜も理性も、捻り潰すには充分過ぎるほどだった。

私の腰をがっしり掴んで、思うがままに好きなように暴れるその欲を受け止めることしか出来ない。


「お願い…もう、やめてぇぇぇっ!あぁぁっ、やめてぇぇぇっ!!ああああっ!」

「お前の声とその表情が俺を煽るんだよ?」



え…?

表情…?

声はわかるにしても後ろから攻めてるのに表情なんてわかるの?

そう思いながらうっすらと目を開けると…っ。





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