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BLACK WOLF
第12章 その鋭い牙で仕留める如く
聞いたこともないようなハルちゃんの怒鳴り声。
私を好きだと言ってくれたあの優しい声じゃない。
あの優しいハルちゃんじゃない。
逃げたい現実の中、私の心はどこにあるのかさえわからなかった。
私の名前を呼ぶハルちゃんの声と挑発するかのような黒埼さんの声。
私はただ、ハルちゃんの幸せを願ってただけなのに。
ハルちゃんを傷つけたくなかっただけなのに。
「ま、いいさ。そこでゆっくり見てな。愛しい幼馴染みが俺の手で感じて達してる姿を」
「なっ…」
「あぁ、それはさっきから嫌ってほど見てるか。潮を吹く瞬間まで見たんだからな」
「や、やめろ…。やめ…」
「しっかり見てろよ。今度は電マじゃなくて俺自身なんだから」
ハルちゃんと黒埼さんの会話が聞こえたが内容を理解する事が出来なかった。
黒埼さんが押し入った瞬間から頭の中はぐちゃぐちゃで、ハルちゃんの視界に入りたくなくて、逃げたくて消えたくて、それだけしか頭になかった。
「あっ、あぁぁっ!やめてぇぇっ!!」
「ほら、喘げ!幼馴染みの坊やにちゃんと聞かせてやんなっ!」
「いやぁぁぁぁっ!あぁぁぁぁっ!!」
ハルちゃんに見せつけるように激しく腰を打ち付けてくる黒埼さん。
さっきまで電マを押し当てられ何度も絶頂に達し、敏感になったソコは我慢なんて出来そうになかった。
「あぁっ!!お願い…、も、いやぁ…っ」
「やめろ…、やめてくれ…っ!」
見たくないと言わんばかりに膝をつき頭を垂れたハルちゃん。
それでも、視界は隠せても聴覚は隠せない。
否応なしに耳に飛び込んでくる私の声といやらしい音。