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BLACK WOLF
第3章 狼の牙
そうだ。

肝心の部分をまだ聞いてなかった。

こんな状態と状況じゃそんなことどうでもよかったが、こんなことまでされて知りたくない訳がない。

「教えて!黒埼さんとお母さんは一体━━━━━」

そこまで言い終えた瞬間、私の腰辺りに腰を下ろした黒埼さん。

ベッドが沈む感覚にビクッと体が強張った。

そして、その後の台詞で私の体は凍りついたように冷たくなった。











「お前はカタだ。お前の父親が俺に残した借金のカタだよ」









え…?

借金…?




うちの父親はこの男にお金を借りてたって事?



私の父は私が物心つく前に亡くなってる。

私には父親の記憶は一切なくあるのは母親との思い出だけ。



そんな顔も見たことないような父親が作った借金の話。



そんな話を聞いても全く真実味がない。

まるで、違う誰かの身の上話を聞いてるようだった。


「う、うそ…」

「返済してた母親が亡くなった今は…娘のお前に返済してもらわなきゃな」


私が借金の返済?借金のカタ?

どんな理由があったかはわからないけど、父親が残した借金をお母さんが返済してた…?

急に突き付けられた私の知らない現実。

まるで嘘みたいな話だ。

男手のいない生活は相当苦しかった。

それでも私が上京して食い扶持が1人減って、少額ではあるが仕送りもして、裕福じゃないにしても生活は楽になったんじゃないかと思ってたのに。

母はずっと返済してたんだ。

頼れる親戚も身内もいないのに、誰にも相談せず、ずっと…。

私に心配かけないように、ずっと、1人で…。









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