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BLACK WOLF
第16章 悲しき遠吠え
私の隣で眠る叔母さんの横を忍び足ですり抜け、肌寒い街を歩きながら始発電車に乗り、私が向かった先は━━━━
ピンポーン…
とあるマンションのドアの前。
こんな早朝の5時過ぎにチャイムを鳴らすなんて非常識だとわかっていたが
ピンポーン…
ピンポーン…
この家の住人はまだ眠ってるのかも知れない。
こんな時間だから無理もないが、もしかしたらと思い遠慮がちにチャイムを鳴らした。
すると
ピンポーン、ピン━━━━━ガチャ
「……………はい」
錠が解かれる音と共に玄関のドアが開き、この部屋の住人が気だるそうな声を出しながらドアを開けてくれた。
その声色はどこか怒り混じりだ。
そりゃそうだ、こんな時間に叩き起こす形になってしまったのだから。
「…誰だよ、んな時間に━━━━」
眠気眼のまま鬱陶しそうに早朝の訪問者の顔を見上げると
「舞…っ?」
「おはよう、ハルちゃん」
私を守り、庇ってくれようとした人。
そのせいで結局ボロボロに傷つけてしまった、私の大切な幼馴染み。
私は、今日、ハルちゃんの元を訪ねたのだ。
あんなことがあったのだ、どんな顔をしてハルちゃんに会えばいいのかわからなかった。
ここに来るのだって正直言って躊躇った。
だって、私のせいであんな目に遭ったも同然だ。
久しぶりに見るハルちゃんの姿は…、少しやつれたように思う。
「ま、舞…?ま、い…だよな?本物、だよな…?」
あまりの驚きに戸惑いを隠せてないハルちゃん。
私は、あんなところを見られたせいもあってかハルちゃんの目すらマトモに見れないでいる。
「そ、だよ…。本物だよ…っ」
でも、前に進まなきゃ。
進まなきゃいけない。
ピンポーン…
とあるマンションのドアの前。
こんな早朝の5時過ぎにチャイムを鳴らすなんて非常識だとわかっていたが
ピンポーン…
ピンポーン…
この家の住人はまだ眠ってるのかも知れない。
こんな時間だから無理もないが、もしかしたらと思い遠慮がちにチャイムを鳴らした。
すると
ピンポーン、ピン━━━━━ガチャ
「……………はい」
錠が解かれる音と共に玄関のドアが開き、この部屋の住人が気だるそうな声を出しながらドアを開けてくれた。
その声色はどこか怒り混じりだ。
そりゃそうだ、こんな時間に叩き起こす形になってしまったのだから。
「…誰だよ、んな時間に━━━━」
眠気眼のまま鬱陶しそうに早朝の訪問者の顔を見上げると
「舞…っ?」
「おはよう、ハルちゃん」
私を守り、庇ってくれようとした人。
そのせいで結局ボロボロに傷つけてしまった、私の大切な幼馴染み。
私は、今日、ハルちゃんの元を訪ねたのだ。
あんなことがあったのだ、どんな顔をしてハルちゃんに会えばいいのかわからなかった。
ここに来るのだって正直言って躊躇った。
だって、私のせいであんな目に遭ったも同然だ。
久しぶりに見るハルちゃんの姿は…、少しやつれたように思う。
「ま、舞…?ま、い…だよな?本物、だよな…?」
あまりの驚きに戸惑いを隠せてないハルちゃん。
私は、あんなところを見られたせいもあってかハルちゃんの目すらマトモに見れないでいる。
「そ、だよ…。本物だよ…っ」
でも、前に進まなきゃ。
進まなきゃいけない。