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BLACK WOLF
第16章 悲しき遠吠え
「…………舞っ!」
「ちょ…ハルちゃん…」
私の姿を見て、私を本物だと認識したハルちゃんは勢い良く私を抱き締めて来た。
早朝のマンションの廊下で若い男女が抱き合ってるなんて恥ずかしいことこの上ない。
「ハ、ハルちゃん、痛い…」
「舞…よか…よかった…っ」
力の限り、骨がきしむほど私を抱き締めてくれてる。
私の肩に顔を埋め声を震わせながら私の無事を心から喜んでくれてるみたいだった。
ハルちゃんは部屋着のままで寝癖も付いてて、私のチャイムで叩き起こしたようなもんだ。
「ごめんね。心配かけたうえにこんな時間に来ちゃって…」
「バカ…。そんな事どうでもいい…っ!お前、何で…。とにかく無事でよかった…っ」
ハルちゃん、感情が昂って日本語がちょっとめちゃくちゃ。
それほどまでに私の事を気にかけ、心配してくれてたのだ。
ハルちゃん、ごめんね。
心配ばっかりかけてごめんね。
私のせいで傷つけてばかりでごめんね。
ハルちゃんにはどんなに謝っても謝り足りない。
私のせいで、ハルちゃんの心はズタズタになってしまったのだから。
でも…。
「ハルちゃん、ごめんね…」
「謝んな。俺はお前が無事なら━━━━」
「そうじゃなくて、私はハルちゃんのことを…」
…………っ。
言葉が詰まった。
ハルちゃんにはどんなに償っても許されない。
ハルちゃんには一生分の借りがある。
でも、ごめんなさい。
私は…、気づいてしまった。
言葉に詰まり俯く私の肩を掴みながら、ハルちゃんは動揺を隠しきれない表情を見せた。
「ま、舞…?お前、あの男の元から逃げて来たんだろ?」
「逃げたんじゃなくて、逃がしてくれたの…」
「ちょ…ハルちゃん…」
私の姿を見て、私を本物だと認識したハルちゃんは勢い良く私を抱き締めて来た。
早朝のマンションの廊下で若い男女が抱き合ってるなんて恥ずかしいことこの上ない。
「ハ、ハルちゃん、痛い…」
「舞…よか…よかった…っ」
力の限り、骨がきしむほど私を抱き締めてくれてる。
私の肩に顔を埋め声を震わせながら私の無事を心から喜んでくれてるみたいだった。
ハルちゃんは部屋着のままで寝癖も付いてて、私のチャイムで叩き起こしたようなもんだ。
「ごめんね。心配かけたうえにこんな時間に来ちゃって…」
「バカ…。そんな事どうでもいい…っ!お前、何で…。とにかく無事でよかった…っ」
ハルちゃん、感情が昂って日本語がちょっとめちゃくちゃ。
それほどまでに私の事を気にかけ、心配してくれてたのだ。
ハルちゃん、ごめんね。
心配ばっかりかけてごめんね。
私のせいで傷つけてばかりでごめんね。
ハルちゃんにはどんなに謝っても謝り足りない。
私のせいで、ハルちゃんの心はズタズタになってしまったのだから。
でも…。
「ハルちゃん、ごめんね…」
「謝んな。俺はお前が無事なら━━━━」
「そうじゃなくて、私はハルちゃんのことを…」
…………っ。
言葉が詰まった。
ハルちゃんにはどんなに償っても許されない。
ハルちゃんには一生分の借りがある。
でも、ごめんなさい。
私は…、気づいてしまった。
言葉に詰まり俯く私の肩を掴みながら、ハルちゃんは動揺を隠しきれない表情を見せた。
「ま、舞…?お前、あの男の元から逃げて来たんだろ?」
「逃げたんじゃなくて、逃がしてくれたの…」