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BLACK WOLF
第16章 悲しき遠吠え
まずは自立しなきゃ。
ハルちゃんや黒埼さんに守られてた自分と決別しなきゃ。
もう、1人で歩けるように。
「叔母さん、今日はもう少し不動産屋さんを回るつもりだからまた出掛けるね」
「あらそう?晩ごはんまでには帰れるかい?後どのくらい一緒に住めるかわからないもの」
「うん。晩ごはんまでには帰るからね!それじゃ」
そう、私は歩き出す。
だって、私は1人じゃないから。
アパートの階段を駆け降り、下に到着すると
真っ黒な外車で私を待ち続けている男性がいた。
「お待たせしました」
「いや、たまにはこーいうアパートを眺めてるのも悪くない」
相変わらず私の隣でクールな口調を気取っている、黒埼さんだ。
『お前が一緒に来れないんじゃ、俺だけ飛んでも仕方ないな』
そう言って、黒埼さんもL.A行きをキャンセル。
あの日、私の目の前で航空券をビリッと破り捨ててしまったのだ。
慌てる私に黒埼さんはしれっと
『別に俺が行かなきゃならない事態でもないから』
拍子抜けしたのを覚えてる。
黒埼さんの車に乗り込み3日前の珍事を笑いながら話している。
「航空券を破るなんて…、びっくりしましたよ…」
「お前と一緒じゃなきゃ紙切れ同然だ」
「だったら何でL.Aに行く、なんて…」
「そうでもしなきゃ、お前への気持ちが絶ち切れそうになかったから」
…本当、憎まれ口を叩いたり、いきなり口説いたり
出会った時から何1つ変わらない。
ハルちゃんや黒埼さんに守られてた自分と決別しなきゃ。
もう、1人で歩けるように。
「叔母さん、今日はもう少し不動産屋さんを回るつもりだからまた出掛けるね」
「あらそう?晩ごはんまでには帰れるかい?後どのくらい一緒に住めるかわからないもの」
「うん。晩ごはんまでには帰るからね!それじゃ」
そう、私は歩き出す。
だって、私は1人じゃないから。
アパートの階段を駆け降り、下に到着すると
真っ黒な外車で私を待ち続けている男性がいた。
「お待たせしました」
「いや、たまにはこーいうアパートを眺めてるのも悪くない」
相変わらず私の隣でクールな口調を気取っている、黒埼さんだ。
『お前が一緒に来れないんじゃ、俺だけ飛んでも仕方ないな』
そう言って、黒埼さんもL.A行きをキャンセル。
あの日、私の目の前で航空券をビリッと破り捨ててしまったのだ。
慌てる私に黒埼さんはしれっと
『別に俺が行かなきゃならない事態でもないから』
拍子抜けしたのを覚えてる。
黒埼さんの車に乗り込み3日前の珍事を笑いながら話している。
「航空券を破るなんて…、びっくりしましたよ…」
「お前と一緒じゃなきゃ紙切れ同然だ」
「だったら何でL.Aに行く、なんて…」
「そうでもしなきゃ、お前への気持ちが絶ち切れそうになかったから」
…本当、憎まれ口を叩いたり、いきなり口説いたり
出会った時から何1つ変わらない。