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BLACK WOLF
第3章 狼の牙
悔しい。

こんな奴に弄ばれて、馬鹿にされて。

なのに、さっきまでの強気は薄れて、体が動かないせいか恐くて恐くて震えることしか出来ない。

今出来ることは黒埼を睨み返す事しか出来ない。

しかし━━━━━

「そのうち、その反抗的な目も出来なくなるけどな」

そう言って、黒埼が私の体に倒れ込んで来たかと思うと




「んっ━━━━━んぅ…っ」

顎を捕まれそのまま動かないように固定されて

唇の間を熱い何かが割って入って来た。

一瞬のことで何が起きたかわからなかったけど




何、これ…?

息が苦しい…っ。

熱い…。




「ほら、もっと口開けて舌を絡めて見ろ…」

「んっ、ふ…」

黒埼の吐息がかかって、口内が何かむずむずする。

私の口の中を黒埼が好き勝手に荒らしてくる。

深く、深く、息が絶え絶えになりながら。



「んっ、は…」

「どうした?キスも初めてだったのか、田舎娘さん」



やっと離れてくれたと思えば、私の口唇をツゥーッと伝う唾液。

言い返す気力すら根刮ぎ奪われるほどの屈辱だ。

けど、何よりも屈辱的だったのは━━━━…。



「悪いけど、今日は前戯に時間かけられそうにねぇから」

私に股がったまま上着を脱ぎ無造作に床に投げ捨てた。

こうなったら、これからされることなんて予想がつく。

「お願い…っ、お願い、やめて…っ」

「言っただろ?抵抗しても無駄だって」

「お願いします!それだけは…っ!おねが…っ」

必死に涙を流しながらお願いする私を見て、黒埼は何かに気づいた。



こんな奴にだけは…、本当に嫌だった。



「まさか…お前、初めて…か?」




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