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BLACK WOLF
第3章 狼の牙


「…………っ!」

田舎娘と笑われるのを覚悟だった。

恋人がいなかったわけではないが、古臭いかも知れないけど"初めて"は本当に結ばれる、永遠の男性に捧げるつもりだった。

それに、昨日今日山奥の田舎から出て来て田舎娘に素敵な出会いがあるわけでもない。

「じゃあ、キスも初めてか?」

「そうよ…あんなの…」

キスの経験はあるが、あんな

絡め取られるような、頭が痺れるキスなんて知らない。

こんなふうに縛られたり、ムリヤリ奪われるような生きた心地のしない経験なんかない。

恐くて恐くて仕方ない。


少し期待してた。

本当の黒埼さんは紳士な人だと。

こんな、女性を泣かせてムリヤリ奪うようなことはしない人だと。

女性をムリヤリ傷つけるような人じゃない。

本当はこんな野蛮な人じゃない、と。



そう思ったのも束の間、私を見下ろす黒埼の口元が、見る見るうち緩んでいく。




「あーはっははははははっ!!俺もツイてる男だなっ!!!あっはっははははははっ!」

「黒埼さ…」

「ラッキーだよっ!俺がお前の最初の男になるんだから、ある意味感謝するんだなっ!!!!」




力任せに私のショーツを引きずり下ろし、さっさと私の足の隙間に侵入してきた狼。

咄嗟の事過ぎて、体に力が入らず、気づいた時にはもう手遅れ。

「…っ、やめてっ!やめて下さいっ!!お願いっ!!や…黒埼さんっ!!」

「心配すんな、痛いのは一瞬だけだ」

私の、未開拓のそこに感じる熱いモノ。

足を閉じたくてもガタイのいいこの体に邪魔されて閉じられない。

助けや許しを乞うのも、異物の侵入を防ぐことも出来ないままに…





















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