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BLACK WOLF
第1章 黒い薔薇
近所の人の話によると、母は畑仕事をしてる最中に急に苦しみだしそのままその場に倒れ込み意識不明に。

すぐに病院に搬送されたがすでに手遅れの状態だったらしい。

「おかあ、さん…?」

見慣れた我が家がまるで別世界に感じた。

居間に敷かれた布団に横たわる冷たくなった母。

今年のお正月に帰省して、その時は凄く元気だったのに、どうして急に逝ってしまうの?

今、目の前にいる母。

納棺士の方のお陰だろうか、薄化粧を施した母は今にも起きて来そうなくらいだ。

肌も赤みを帯びていて、唇だって血色良くて…。

化粧のせいだってわかってても、お正月に見た母そのもので、今にも起き上がって「おかえり」って行ってくれそうなのに。




「可哀想に。父親にも先立たれて女手一つだったんでしょう?相当苦労なさってたんでしょうね」

「娘さんは東京の大学に行ってるらしいじゃない?贅沢よね~」

「人間、いつどうなるかわかんないものね~…」

「親戚や身内からも煙たがられてたらしいじゃない。娘さん1人でこれからどうするのかしら?」





母との対面を交わす後ろから聞こえるヒソヒソ声。



父親は私が幼い頃に亡くなったらしい。

まだ物心つく前だったらしく、私には父の記憶は一切ない。

だから、私には母しかいなかった。

母との思い出しかなかったのだ。





「舞…、大丈夫か…?」

「あ、ハルちゃん…ハルちゃんも帰ってたんだ…」

「うん。母親から連絡があって…舞の母ちゃんが…」




実感が沸かず母の亡骸を目の前にして呆然とする私に声をかけてきてくれたのは…私の幼馴染みだ。

幼馴染みの、永野 陽人-ながの はると-。

私と同じ東京で一人暮らしをしている。

私は学生でハルちゃんは立派な社会人だけど。


「ちょっと外の空気吸いに行こう」


そう言ってハルちゃんは私を支えながら家の外へと連れ出してくれた。

確かに、母の亡骸を前にしてあの陰口を聞いてたくはない。







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