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BLACK WOLF
第3章 狼の牙

腰を捻り、泣き声交じりの声で出来る限りの抵抗した。

1分ですらも長く感じた。

やっとソコから離れてくれた黒埼。

獲物を食い散らかし満足した狼のように。


「イッた割には攻めすぎたかな…さすがに潮はまだムリか」


はぁはぁとぐったり息をする私を見ながら黒埼はまた先程と同じように私の足の隙間に体を滑り込ませた。

けど、今の私には抵抗する力なんてない。

「クリは充分過ぎる反応。さっきよりは痛くねぇよ」

そして、先程と同じように私のソコへとゆっくり腰を押し進めてきた。



「ふっ、んぅ…」

ボーッとする頭が一気に覚醒する。

いつの間にか充分潤ったソコはさっきまでの激痛のあまり拒んでいた黒埼を少しずつ受け入れ始めてるのだ。

それでも、多少の痛みは感じる。

「あっ、あぁっ!」

「さっきとは違っていい声出て来てんじゃん」





黒埼の台詞を聞きながら、私の心はどこか遠い記憶の中へと逃げ込んでいた。




私は必死に父親の顔を思い出そうとしてた。

しかし、物心が付く前の記憶なんてそう簡単に思い出せるものじゃない。



お父さん、と、呼んだ覚えすらない。



お母さん、どうして私を置いて行っちゃったの?

これから私、1人ぼっちじゃない。

これから何を頼りに、どうやって生きて行けっていうのさ。

こんな訳のわからない借金まで残して、娘は野蛮な狼に捕まっちゃって。

私、これからどうやって━━━━。







「んっ、っ」

「あっ、あぁぁっ!やぁっ!」

痛みと圧迫感で知らず知らずのうちに悲鳴が漏れる。






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