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BLACK WOLF
第5章 真っ白な壁
苺を頬張り尽くした私は黒埼に付き添われながらまた部屋へと戻った。
部屋へ戻ると、小さな段ボールが1つ置いてあった。
「何、これ…」
「お前のアパートにあった荷物だ。食事中に業者が持って来てくれたみたいだな」
そうなんだ。
誰かが出入りしても全く気がつかない、それだけこの家は広くて外部の音が入ってこないんだ。
だけど、それにしても荷物が少ない。
元々狭いアパートだったし荷物も少なかったけど段ボール1つというのはいくら何でも少なすぎる。
「荷物、これだけ…?」
「あ?持って来させたのはアルバムや貴重品類だけだ。後の服や下着は捨てさせたよ」
「……勝手に部屋に入って物色したってこと?」
私のアパートの荷物ということは勝手に私の部屋に入り、あちこち物色したってことよね?
どうして、勝手にそんなこと…っ。
「今日からここがお前の家なんだ。アパートももう引き払ったし必要なものはここに全部揃えてあるし、他に何もいらないだろ?」
ムリヤリ私の体を奪い、今度は私の帰る場所すら奪った。
どうして、そんな勝手なことが平気で出来るの?
どうして、勝手に私の世界を荒らすの?
「いい加減にしてっ!」
ワナワナと震える体。
黒埼の方を振り向くことなく私は声を荒げた。
必死に抑えていた怒りが溢れ爆発してしまったのだ。
部屋へ戻ると、小さな段ボールが1つ置いてあった。
「何、これ…」
「お前のアパートにあった荷物だ。食事中に業者が持って来てくれたみたいだな」
そうなんだ。
誰かが出入りしても全く気がつかない、それだけこの家は広くて外部の音が入ってこないんだ。
だけど、それにしても荷物が少ない。
元々狭いアパートだったし荷物も少なかったけど段ボール1つというのはいくら何でも少なすぎる。
「荷物、これだけ…?」
「あ?持って来させたのはアルバムや貴重品類だけだ。後の服や下着は捨てさせたよ」
「……勝手に部屋に入って物色したってこと?」
私のアパートの荷物ということは勝手に私の部屋に入り、あちこち物色したってことよね?
どうして、勝手にそんなこと…っ。
「今日からここがお前の家なんだ。アパートももう引き払ったし必要なものはここに全部揃えてあるし、他に何もいらないだろ?」
ムリヤリ私の体を奪い、今度は私の帰る場所すら奪った。
どうして、そんな勝手なことが平気で出来るの?
どうして、勝手に私の世界を荒らすの?
「いい加減にしてっ!」
ワナワナと震える体。
黒埼の方を振り向くことなく私は声を荒げた。
必死に抑えていた怒りが溢れ爆発してしまったのだ。