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BLACK WOLF
第6章 狼は爪を研ぎながら
仕方なく私は部屋を出た。

食べ物は遠慮するとしても水ぐらいは飲みたい。

昨日は叫んだり泣いたりしたし食事すらマトモに摂れなかったし、このままじゃ脱水症状を起こし兼ねない。

階段を降り昨日黒埼と食事をしたダイニングキッチンへ向かった。

昨日と同じように静まり返った家の中。

黒埼はいないのだろうか?


物音をたてないように出来るだけ静かに、気配を隠しながらキッチンへと向かった。

キッチンのドアを開けると、そこには誰もいない。



誰もいない…。

よかった…。



そこに黒埼の姿はなく少しホッとした。



昨日、脱衣場で黒埼に言われた台詞。





『死ぬことも、母親の元に行くことも許さない』





あの台詞が頭にこびりついている。

私は、死ぬことも許されない。

もし今度、自分で自分の命を絶つような事をすればハルちゃんに何かする気かも知れない。

幼馴染みを盾に私をなぶり楽しむような奴だ。

私に辱しめを受けさせ、汚らわしい笑いと暴言で追い詰めて楽しんでるような奴だ。




キッチンへ向かおうとテーブルの側を通った瞬間

「?」

何か、真っ赤なものが目に入った。




え…?

これって…?





テーブルの上に無造作に置かれた皿と、そこに山盛りに盛られた苺。

そして、1枚のメモ。




『起きたら食え』




たった一言だけ書かれたメモ。








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