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BLACK WOLF
第6章 狼は爪を研ぎながら
真っ黒なテーブルクロスの上に置かれた真っ赤な苺。

そこに置かれた走り書きのような字で一言だけ書かれたメモ。

誰もいないダイニングキッチン。


昨日、苺を食べる私を見て苺好きだと思ったんだろう。

ただ脂っこいお肉が食べれなかっただけで仕方なく食べてただけなのに。


それでも、空腹の最中、食欲という本能には勝てない。

あんなやつの家で施し何か受けたくないけど、今になって本格的にお腹が減った。

テーブルに着き用意された苺を食べた。



甘い。




甘くて柔らかくて美味しい。

家中に充満している薔薇の香りすら忘れさせてくれる味。



今日は平日だ。

黒埼は仕事に行ったのだろう。

…こんな家と高級車、ハウスキーパーを雇うぐらいなんだから余程大きな会社に勤めてるんだろう。

帰って来るのは夕方か?

それとも、夜中?

そもそも何の仕事してるんだろう?

私には関係ないけど違法な裏家業とかだったら?

そんな危ない人間と一緒になんていたくない。

けど、だからと言って私に選択肢なんてないけど。





しかし、苺でお腹が満たされ出した瞬間

茫然としていた頭と、寝惚けてハッキリしなかった意識が覚醒しだした。






そうだ。

今なら、逃げれる…っ!







ハッと我に返った。

今この家には私しかいない。

だったら今のうちにここから逃げよう。

ここを出て何とか都心まで逃げられれば警察に逃げ込める。

警察や弁護士に相談すれば何とかなるかも知れない。

私の身も、ハルちゃんの身も守れるかも知れない。











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