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BLACK WOLF
第6章 狼は爪を研ぎながら
「ここは山に近いですから恐らく雷も聞こえると思います。そんな夜にお嬢様を家に1人にしておくのを心配されてましたから」




…黒埼さんが私の心配を?

私が雷に怯えないように?


「く、黒埼さん…が?」

「はい。私はいつもは夕方前には帰宅しておりますが、今日は雷が収まるまでお嬢様のお側にいると約束しましたので」




天気の変わりやすい山で育った私にとっては雷なんて特段恐いものでもなかった。

なのに、私が怖がると思って?━━━━━





ううん、違う。

そんなわけないっ!

でも、もしかしたら、いつもは帰ってるはずのハウスキーパーさんをわざわざ私の為に残らせた…。

家で1人、雷に怯えないように。

違う違うと頭の中では否定してるが、もしかしたら…という思いが消えない。

違う。

そんなわけない。

あの最低な男がここまでするわけない。

違う…。

あの男が優しいなんて━━━━━…


散々人の事を田舎者だと馬鹿にした癖に

私の為に和食を作らせて

デザートに苺ばかり用意して

雷に怯えないようにハウスキーパーさんまで残して…っ!



「お、お嬢様…?ご気分でも…?」




私に駆け寄り、俯く私の肩を優しく支えてくれた。

…このハウスキーパーさんに頼めば私を外に出してくれるかも知れない。

事情を話せば逃がしてくれるかも知れない。


「あの、酒井さん…」

「はい。何でしょう?」




今度こそラストチャンス。

酒井さんは黒埼の事を信用してるみたいだけど、黒埼の本性を話せばわかってくれるはず。


「あ、あの…」


黒埼がいない日中でもこの家に出入りしてるということはこの家の鍵も持ってるはず。

黒埼から大金をもらって私を逃がさないように言いつけられたとしても鍵さえ奪えばここから逃げれる。

俯いたまま必死に助けの言葉を捻り出そうとした。




「お嬢様?」




「━━━━━━━っ!」





早く、早くここから逃げなきゃ━━━━━━。










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