この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
煮詰めたシチュー
第9章 雑記 アルマゲドンと鬼ごっこ
М社は自社種子の知的財産権を保有しています。
これは『育った作物から勝手に種を採っちゃダメよ』ということで、農家がこれに違反して種を採って栽培すると、『損害賠償を求める』ことができます。
強力な除草剤を¨無くてはならないもの¨にして、採種はいけませんよとなれば、農家はM社から種子を買う以外に手がなくなります。
こうして首根っこをおさえこまれた世界中の大規模農家は、М社から種子と除草剤を毎年買うことになりました。
М社はホクホク、大儲けですね。上手な商売です。
これはネット社会におけるスマホの扱いに一脈通じるものがあると思います。
M社はこのようにしてどんどん業績を伸ばし、今や遺伝子組み換え種子の世界シェア90%を占めるまでに成長しました。