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煮詰めたシチュー
第1章 雑記 恋とゆで卵
思えば恋愛というのは、初めてのキスをするその時に、始まりと終わりが同時に訪れているのかもしれません。
想いを募らせた二人が初めてキスをする、その一瞬だけ異世界に行くことができて、もう二度とそこへ行けないことも知らずに、その瞬間を求めて何度も唇を重ねてしまう。
そのあとは¨恋人関係¨という面倒なものに絡みつかれ、極めて限定された手法で想いを伝えあい、互いの自我を削りあいながら、彼氏、彼女というそれぞれの役柄を演じ続け、辛うじて恋愛関係を維持していくものなのでしょう。