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煮詰めたシチュー
第11章 「星と僕たちのあいだに」 あとがき
前々回のコンテストで入賞したとき、多くのことを考えさせられました。
その際に頂いた評価によって自分の言葉足らず、力量不足を大いに感じました。
私小説風の作品とはいえ、独りよがりになってしまっていたことを反省しました。
「読み手を置き去りにしている」、「冗長である」、「共感できない」、という評が並び、他の作家様に対して受賞したことを申し訳なく思いました。
当時、評価をいただいたあと作者ニュースでこのように書きました。
「大変愛情深い寸評を頂いたと思います。『今後も人間的な成長をしなさい』と励まされたように感じました。その成長過程でどんなものが書けるのか、『また読ませろよ』と肩を叩かれたような気分です。 執筆意欲の湧く大変ありがたい評を頂戴したと思っています。」
本当にそう思いました。
書き手の心象風景を文章によって第三者に伝えるのが小説だとして、それがうまく機能せず届かなかった。いえ、機能しなかったというよりも、私自身がそうした機能を無視して書いていたと気づきました。