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煮詰めたシチュー
第2章 雑記 ジブンのカタチ
どれぐらい走ったでしょうか、気分的には数十分走ったように思いました。
突然モヤが途切れて嘘みたいに視界が開け、潜水艦が水面に急浮上するように、真っ白の世界から現実世界に抜け出しました。
そこからアクセル全開でぶっ飛ばし、まさしく命がけで峠を走りました。あの時が一番早く走れたんじゃないかと思います。
展望台が見えてきたところで少し落ち着いてきました。
アクセルを緩めて計器類に目をやると、一雨被ったようにバイクも私もボトボトに濡れていました。
正直、¨助かった¨と思いました。