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煮詰めたシチュー
第3章 雑記 弁当箱は自分で洗え
かつて企業は人を育てなければやっていけない時代がありました。
工業高校の卒業生は金の卵と呼ばれ、引く手あまたでした。実習科目を修了していますから即戦力として使えますし、尚且つ大卒より人件費を抑えられるからです。かく云う私も機械科卒です。
企業内ではベテランが若手を厳しく育て、一人前に仕上げることでベテランの評価が上がり、若手もそれに応えました。仕事量もありましたから自然とスキルも上がります。幅も広がり応用もききました。
1億3000万人の国内市場を相手に、各企業がそれぞれの分野でしのぎを削った時代です。絵に描いたモチを、自分の力で本当の餅にできた時代でした。