この作品は18歳未満閲覧禁止です
煮詰めたシチュー
第4章 ホラーな男
幸いフロントガラスは割れず、私はコブができた程度でしたが、山ちゃんはハンドルに口をぶつけて歯茎から血が出ていました。
『大丈夫っス、てて・・・
あ、山ちゃん、血出てますよ』
『うわ、ほんに、よう出とる・・』
『あと・・・目も、出てます』
『あ、ほんまや』
追突の衝撃で山ちゃんの義眼は外れ、ダッシュボードの上でコロンコロンと揺れていました。
山ちゃんはしょっちゅう義眼を出し入れして遊ぶので、ちょっとした衝撃ですぐに外れてしまうんです。