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散る華如く
第5章 新たな出逢いたち
帰り道を、しをなはふらついた足取りで急いでいた。
(お母様に相談するべきだよね・・・?)
「・・・っ!!」
『何故・・・何故、わたし達を思い出さないの・・・?』
膝の力がかくん、と抜けて、倒れそうになり―
「―危ない・・・!!」
抱きとめてくれた力強い腕は、ときわのものではなかった。
「お嬢さん、大丈夫か・・・?」
それは、神楽だった。
彼女の体は炎のように熱く、頬には無数の涙のあと。
「お母・・・様、ごめん・・・なさい・・・」
「お母様・・・?」
「きっと仇を討つから、ゆる、して・・・」
「しをな~!!しをな・・・!!」
遠くで、女の声がする。
彼はしをなを抱きかかえるとその声がする方へ向かった。
「このお嬢さんは・・・貴方の娘さんか。」
「そうよ・・・しをな!!しっかりして・・・!!」
「・・・私が運ぼう。貴方の家は・・・?」
「―ここから近いわ。」
彼等はぐったりとした様子のしをなを、呉服屋へと運んだ。
(お母様に相談するべきだよね・・・?)
「・・・っ!!」
『何故・・・何故、わたし達を思い出さないの・・・?』
膝の力がかくん、と抜けて、倒れそうになり―
「―危ない・・・!!」
抱きとめてくれた力強い腕は、ときわのものではなかった。
「お嬢さん、大丈夫か・・・?」
それは、神楽だった。
彼女の体は炎のように熱く、頬には無数の涙のあと。
「お母・・・様、ごめん・・・なさい・・・」
「お母様・・・?」
「きっと仇を討つから、ゆる、して・・・」
「しをな~!!しをな・・・!!」
遠くで、女の声がする。
彼はしをなを抱きかかえるとその声がする方へ向かった。
「このお嬢さんは・・・貴方の娘さんか。」
「そうよ・・・しをな!!しっかりして・・・!!」
「・・・私が運ぼう。貴方の家は・・・?」
「―ここから近いわ。」
彼等はぐったりとした様子のしをなを、呉服屋へと運んだ。