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第5章 確信

テーブルに向かい合って用意した土産を
裕子は味わう事無く急いで食べていった

その間、高並は一人話しを続けた

『いや～まさか、あの小説家さんが身近に居るとは思いませんでしたよ』
『でも、そんな事より小説を好きな人が近くに居るのは嬉しいですね』
『なかなか話せる人が居なくて嫁に話しをしてもわかってもらえなくて寂しかったんですよ』

『そうそう、あの話題のミステリー小説読んだ事ありますか？』
『あの小説のあの場面の展開がまさかあんな風になるなんて思わなくて』
『私はあの展開は・・・なるんじゃないかと思ってたので』

高並は笑顔で嬉しそうに話しを一人進めていた
裕子は話しを軽く頷くくらいで聞きながら食べていた

同じ趣味の好きな者同士だからなんとなくわかる事
興味が無い人に話しをした時の反応の温度差や噛み合わないモヤモヤ感
内容について深く考え、討論する楽しさなど