この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
叶わないならせめて、手に入らないならいっそ
第6章 傘ふたつ
休み時間がやってくる度、俺は教室の扉をびくびくしながら眺めていた。
しゅーちゃんがやってくるんじゃないか。
朝、先に登校したことを責められるんじゃないか。
もしまたトイレに連れ込まれたらどうしよう。
けれど、それは全て杞憂に終わった。
しゅーちゃんは顔を見せなかった。
放課後、俺が先に帰ってしまっても、家に来ることもなければ、ケータイに連絡してくることもない。
どこか不気味なものを感じながら、それ以上にほっとする気持ちが強くて、俺はそのまま一日を終えた。
そして、次の日になっても、その次の日になっても、しゅーちゃんからは何の反応もなかった。
しゅーちゃんがやってくるんじゃないか。
朝、先に登校したことを責められるんじゃないか。
もしまたトイレに連れ込まれたらどうしよう。
けれど、それは全て杞憂に終わった。
しゅーちゃんは顔を見せなかった。
放課後、俺が先に帰ってしまっても、家に来ることもなければ、ケータイに連絡してくることもない。
どこか不気味なものを感じながら、それ以上にほっとする気持ちが強くて、俺はそのまま一日を終えた。
そして、次の日になっても、その次の日になっても、しゅーちゃんからは何の反応もなかった。