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叶わないならせめて、手に入らないならいっそ
第2章 灰色の雨が降る日、俺たちの関係はねじれた
ふと、しゅーちゃんの口から笑みが消える。
眼鏡の奥の瞳がすぅっと細められた。

「なぁ、若葉。おまえ、誰が好きなの? そんなに俺には言いたくない?」

俺はこくんと頷く。

「……あっそう」

しゅーちゃんが体を起こす。

ああ、終わった。
俺がぼんやりとそんなことを思った瞬間、しゅーちゃんのかすれた声が降ってきた。

「……おまえが悪いんだよ」
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