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第5章 風邪っぴきにはご用心！

　どうしよう、引かれちゃう！　気持ち悪いって思われちゃう！
　焦って頭の中が真っ白になった僕には、上手な言い訳も思い付かなかった。
　だけど、しどろもどろになった僕にお姉ちゃんが言ったのは、予想外のことだった。

「びっくりした。麻人はもうそういうこと覚えてるのねー。小学六年生のくせに、オマセさんね。いいわ、手伝ってあげる」
「……え？」

　そう言ってお姉ちゃんは、僕の上の掛け布団を剥ぎ取った。
　そして、丸出しのままの僕のに、その綺麗な指を巻き付けてきてーー。