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藤の舞
第20章 結末
妻をあの医者と俺で共有し、俺はポストをあいつが体を欲する。
俺も夫というポストを妻に与え、愛は彼女と分かち合う。
人間関係なんて、その連鎖だ。

日中の何をしているかわからない妻の時間があいつと使われているだけで、
それまでも仕事中に妻が何をしているかなど興味がなかったのだから、
今までと変わらない。


っぁあっ…何か考え事してる?

「いや、俺の在り方を…
君を、君だけを愛している。」

っ別に…無理しなくて、いいのよ…

「無理じゃない、愛してるっ…これが本心だ。」

言葉とともに突き上げれば、彼女がプルプルと震えて達する。

俺は上体を起こして彼女を抱き締め、そのまま後ろに倒して奥を貫く。

あああっ…アタシも…愛してるわっ…

うねりながら締め付ける彼女の中に放った。

チュッ…チュッ…

キスを交わし余韻を楽しみ抱き締める。

彼女のことも、会っている以外の時間のことは知らない。
でも、間違いなく愛していて、この時間は存在するのだ。
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