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藤の舞
第20章 結末
「脱ぎます、脱ぎますから…」

私はワンピースのファスナーを下ろし、ストンとそれを床に落とす。

何十もの眼が私の体を這い回る中で下着を外していく。

「恥ずかしいんだね、いつものようにマスクを被ろうか。」

口だけ開いた黒いマスクを付けられ、腕は天井から、脚は台座に拡げて繋がれる。


闇は私の恥を隠し欲を引き出す。

そして見えない筈の視線が肌に突き刺さるのだ。

台座がゆっくりと回り始める。お客様の歓声が上がる。

私は淫乱女、いえ、今日からは淫乱妊婦…
ただ欲を貪り続けるだけの女…



「しかし凄いですね。まだ触れてもいないのに、もう腰が揺れてますよ。」

「乳首も勃起しちゃってる。」

「すぐにイヤらしく蜜を垂らしていくんだろうね。」

沢山の声に詰られるが本当にそうなのだから何も言えない。


「そうだ。あれ見せてくださいよ。パブロフの犬。」

「そうですね。さっさと始めないと時間が足りないですね。

せっかくマスクをしたけどちょっと見てもらわないとね。」

ジャラジャラと鎖が緩められて腰を折られる。
もう鎖を弛ませて起き上がる気力が無かった。

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