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藤の舞
第20章 結末
お客様が籠女を歌う。
私は籠女、自らの欲の為、籠に籠り囚われる鳥、
空を舞う自由を捨て、いつになっても籠から出ることはなく、
夜明けとも晩ともつかぬ時を過ごす。
正面か後ろか、右左の分別もなく、ただただ与えられる快楽で欲を満たす女…


そう判れば何も迷うことはなく、本能のままに存在する。


私がふらふらとすれば、先生が吊り革を増やして私を支えてくれる。
先生に任せておけば、主人のことも、お腹の赤ちゃんのことも心配ない。

私は全てを任せたまま快楽に酔いしれた。


今日は奴隷も客も、ずっと籠女を楽しんだ。

いつからか、口と膣だけでなく、手やアナルも使わせていたが…

奴隷は喘いで恍惚の表情をする以外は幸せそうに微笑んでいた。

夕方近くなり、旦那がいつ来るかわからないという恐れからか、客たちは徐々に散開した。

ゆらり…ゆらり…台座に足が付かず、回す客たちがいなくなり、前後にゆらゆらと奴隷が揺れる。

意味を為さない台座を止めると、近づいた気配で気付いたのか、奴隷が目を開けた。

せんせえ…ちょうだぃ…籠女に、もっと、ちょうだぃ…

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