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英里を調教 <大学生編>
第4章 少し昔話 私と真紀の出会いのお話
 私が真紀とはじめて会ったのは、大学の入学式の少し前。

 私は大学生になったら実家を出て、一人暮らしをしてみたい、と思ってた。
 別に親と仲が悪いわけじゃないよ。ただ単純にしてみたかっただけ。
 大学も実家から通学できるところにあったのだけど、どちらかと言えば過保護で一人っ子の私を大事にしてくれた両親も、自分達も子離れするため、って言って許可してくれた。
 ただ、最初の一年は学校の寮に入ってほしい、というのが親からの条件。
 それで一人でも大丈夫そうなら、その後は一人暮らしをしてもいいから、と。

 私は、そうやって心配してくれる親の気持ちもよく分かったので、その通りにした。

 私の通う大学は全国から学生が集まってくる。
 だから、もし寮の部屋が全部埋まってしまったら遠慮してほしい、と学校に言われ、ぎりぎりまで待ったため、入寮がかなり遅くなってしまった。

 寮には大体百人くらいの学生が住んでいて、それが校舎を挟んで男子寮、女子寮とふたつ。
 上級生になると完全な個室に移ることも出来るけど、新入生は新入生同士、二人部屋に住むことが多い。特に地方から出てきて都会に不慣れな子を優先してそうする。
 二人部屋、と言っても、プライベートスペースは確保されていて、玄関入ってすぐの共有スペースにキッチンやお風呂、トイレがあって、それに四畳くらいの個室がふたつ。

 私は、最後に残っていた二人部屋に、同期入学の子と住むことになった。

 それが真紀との出会い。

 北海道から来た真紀は、比較的早い時期に寮に入っていて、私をいろいろ案内してくれた。

 はじめて真紀と会った時、なんて可愛い子なんだろう、と思ったのを今でも覚えてる。
 英里ちゃんみたいな、マスコット的なぬいぐるみのような可愛さとは違って、お人形みたいに可愛い子だ、と思った。

 本人は目が細いことを気にしているけど、その細くて少し垂れ目で、笑うとより細くなってしまう目が、とても優しそうな印象だった。

 細い体には元気がいっぱい詰まってて、よく笑い、同期の面倒をよく見て、私もすっかり真紀を頼りにして最初の一週間を過ごした。
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