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英里を調教 <大学生編>
第4章 少し昔話 私と真紀の出会いのお話
 私達はすぐに仲良くなった。

 キッチンの狭いスペースやどちらかの部屋で並んで座って、朝まで話したこともあったし、例えば映画のチケットが手に入ると、いちばんに真紀の顔が頭に浮かんだ。

 真紀の実家は厳しかったらしく、しっかりと躾られた真紀は、授業が終って部屋に帰ると、遊ぶ前に部屋の掃除や洗濯、課題を済ませる。
 一緒に住む私も、そんな真紀に影響されて、一年が終る頃、私が順調に単位を取得出来てたのは、真紀のおかげ、って部分が大きい。

 サークルも真紀と同じ『料理研究会』を選んだ。
 サークル活動も楽しく、私の大学生活は充実していた。

 私と真紀はいろいろな話をし、当然恋愛の話もした。
 最初の頃、真紀は言葉を濁していたけど、入学して一ヶ月くらい経ったある夜、自分はレズだと打ち明けた。
 私は当時、男の子との経験はあったけど、女の子とはなかったし、そういった人と会うのもはじめてだったのですごく驚いた。
 真紀は軽蔑してもいいよ、これで私と仲良くするの嫌になったらそれでもいいよ、って言った。

 その時の真紀の顔を今でも覚えてる。

 勇気を出して、少し悲しそうで、涙を溜めた目で私を見てた。

 私はそんなことで嫌いになんかならない、と言って、真紀は泣きながら私にありがとうを言った。
 自分がレズだということに引け目はないけど、それでせっかく仲良くなった友達を失うのは怖かった。でも一緒に住んでる以上、いつか分かってしまうだろうから、打ち明けた、と言って泣く真紀に、私は本当にこの子とは仲良くなれるって確信した。

 そうやって、私と真紀との友情は変わらず、むしろ深まっていった。
 真紀が私に手を出そうとしたこともなかったし、私も真紀を信用していたから、そんな心配もしたことはなかった。
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