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主人公らしくない主人公に恋をして。
第1章 「常識なんて、クソくらえぇぇ!!!」
「…ん……ちょ…っ、あっ」
ナニコレ、ナニコレ、ナニコレ、ナニコレ!!!!
雪の舌が、舌が私の口の中にっ!!!
なんで、え、なんで!
「ふむむむ、あ、だ、離してっ、!!」
渾身の力を振り絞って雪の手を振り切り、雪の体をドンッとおす。
すると、思いの外呆気なく雪の体は離れていく。
その表情は、なんともいえない…強いて言うなら、少し意地悪な。そんな感じの表情。
「…………ゆ…雪…?」
何も言わない雪に、不安になって声が小さくなる。
そんな私の心情を知ってか知らずか、雪はふっ、と鼻で笑うと「………桜…無知もここまで来ると凶器になるね。」なんて余裕そうな笑みでそう言う。
それは、どう言うことなんだろうか。
「…なっ、それ、バカにしてる?」
「うん。してる。」
「なっ…!!」
「それと、安心もしてる。」
「……はぁ?」
安心?何言ってんのこの子。
そんな表情の私に、にっこりと笑って
「…桜が、俺の知らないところで俺以外の奴に処女をあげてなくて。」
それしてたら、俺そいつ殴りに行くところだった。なんてケロっと言うからゾクッと背中が冷たくなった。
すうっと、雪が息を吸う。
雪の顔がスッと静かになる。
「……雪?」
「ねぇ、桜。…
……桜の処女、俺にちょーだい?」