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第7章 小水
漏れないように、先端の割れ目をペットボトルの口に押し当てる。だが普段はそんなところに何かが触れた状態で放出することがないので、思うように出ない。

「ううっ・・・・」
愛華はそれをわかっているようで、急かすことなく余裕の顔で見ている。

「あ、出る・・・」
チョロ、チョロ、と不安そうに漏れた後、普段より控えめにショロショロと出始めた。
「っ・・・恥ずかしい・・・」
「ふふ、すごいね。先っちょ変形してる」
ボトルからこぼれないように、かなり押し付けているので先端はボトルの口が食い込んでいる。
だがそれでは空気が抜けないので、うまく出ない。
「少し外したら?」
「う、うん」
恐る恐る先端を浮かせて隙間をつくると、プシュッと空気の抜ける音がした。
「ぷっ!可愛い~」
「な、なにが」
「音が、かな?」
再び放出が始まる。
こんなときに人が通りでもしたら・・・

「・・・・っはぁ」
幸い誰も通ることはなく、無事に用を足せたことに安堵したヒロの体から一気に力が抜ける。

愛華はボトルのキャップを閉め、座席下に置いた。
「これ、おねえちゃんに見つからないよう忘れず捨ててね。」
おねえちゃん、とはヒロの娘のことだ。
この車を運転する事もある。

「ん・・・バレたら何言われるか」
「渋滞で~、とか?ふふ」
「そうだね・・・・・っう!」

起き上がろうとしたヒロが何故か肘をつく。
「どうした?」
「こ、腰が抜けた・・・」

「ぷ!潮噴いた時みたいな反応だね!」
「いや俺、潮噴いてもこんなにならないのに」
「可愛いね!おしっこしただけで!」

ヒロ自身、SM歴は長いがプレイはホテルや店のプレイルームであり、こんな環境で性器を晒したこともなければ、人に見られながらペットボトルに放尿したこともない。
自分や愛華が思うよりはるかに緊張し、安堵したのだろう。興奮・・・も、していたかもしれない。

へたり込むヒロに、愛華は何度もキスをする。
動けない体を抱いて頭を撫でる愛華からは
さっきまでの小悪魔な表情は消えていた。
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