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捨て猫の秘話
第2章 拾ってください
こいつだけは。
こいつだけは守りたい。
浅はかだってことはわかってました。
でも、それでも少年は生きる意味を見つけた気がしたのです。
それにしても、とても寒すぎてだんだんと意識が薄れてきます。
「う……やばい」
ぼーっと頭上を眺めていると
「ねぇ。」
目の前から、男のものと思える声が聞こえてきました。
「────ッ?!」
男の声。
それに、体が大きく反応します。
気持ち悪い……
少年の脳裏に忘れたはずの、消したはずの記憶がフラッシュバックします。
痛い怖い辛い苦しい怖い恐い恐い恐い怖い
寒さ関係なしに、少年の体はガタガタと
震え始めました。