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変態王子の献身
第8章 フレッドの苦悩
さらには、彼女の外出についての日程をこちらはどのように正確に入手したのであろうか。疑問は尽きない。
フレッドにはまだ欠けている情報があることが分かった。一人で考え込むフレッドをよそに、会議は進む。

一人の大臣が言う。
「私はこちらも兵力を挙げて立ち向かうべきだと思います。うまくいけば、リッツシュタインの持つ技術力をもこちらの手中に収められることになります。リーナ姫がこちらに幽閉されている以上、リッツシュタインは用意には手出しができない。そこの隙を突けばこちらにも勝機はあります。」

「しかし、戦争となれば、またセイレンブルクへの借金がかさむことになります。国庫は枯渇しております。」

セイレンブルクはツォーハイムの友好国であり、資金や人口の乏しいツォーハイムを庇護する代わりに、褐曜石の優先的な買い付けの権利を受けている。

「しかし、我が国を象徴する褐曜石の大臣であるアレックス様があのような目に合った今、国民感情も収まらないでしょう。国民もまた戦争を望んでいるのでしょう。」

「我が国の男たちは自分たちが戦争に借り出されないことをしっているから、開戦に異議は出ないでしょう。ご存知の通り、我が国の戦力すべてが傭兵によって担われています。戦争の勝利の暁には、我が国の資源、そしてリッツシュタインから得られる技術力、それがあれば隣国セイレンブルクとも対等な関係を結べるでしょう。」


フレッドは、大臣たちを冷ややかに見つめる。このものたちは自分の利益しか考えていない。外国人の傭兵であっても、戦地に赴き死んでいく親や家族がいることを考えなどしない。彼らは国外の者たちについて、チェスの駒以下の価値しか見ていない。しかし、フレッドがそんな倫理的な意見を述べるたびに、大臣たちは彼を「まだ子供だ」と笑うだけであった。

議会の半数以上は開戦を支持しているようだ。

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