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変態王子の献身
第12章 ツォーハイムの議会
やっとふかふかのベッドやソファのある部屋に移されたものの、リーナの心は重かった。

もうきっとフレッドに会うことはできないのだろうと思った。貴族らしい環境を取り戻したリーナは、体験したことの全てが夢だったかのように思えた。地下牢で過ごした10日ほどの日々。フレッドにされたこと。治りかけの鞭の傷跡だけが、それが事実であったことを思い起こされる。


両国間の交渉は担当者によって迅速に進んだ。

リッツシュタインでは混乱が起こっていた。シュルツ家には一斉捜査がなされ、主犯格となる数人がツォーハイムに引き渡されることが決まった。

それに伴い、リーナの帰国の予定も調整が行われている。

ツォーハイムは予定通りの賠償金を受け取ることができるとのことだが、その金の出所はリッツシュタイン王家による強制で、シュルツ家の資産から出されることとなった。リーナ姫の誘拐に共謀した責任を取らされたのだ。それによって、シュルツ家商会はほぼ崩壊したという。
シュルツ家という大手の両替商を失ったリッツシュタイン家は、フィリップ王子のいる友好国ドーリンゲンの両替商と組むことになったという。


リーナは落ち着かなかった。帰国する前に、もう一度だけフレッドに会いたかったが、彼女とフレッドとの仲がばれるのは望まなかった。



フレッドも忙しい中でもリーナの事を考えていた。しかし、もう会えることがないとなんとなく分かっていた。それならば、このまま心を凍らせてしまおうと思った。
自分がリーナに何か仕出かしたことがばれたら、リーナが将来別の国の王子と結婚する際に問題が起こるだろう。だからこそこれまで自分の欲望を死に物狂いで抑えて、彼女の処女を守り通したのだ。一度でいいから彼女の中に入ってみたかった。でも、自分のせいで彼女が傷物になってしまったら彼女は自分を恨むだろう。それだけは嫌だった。せめて自分のことを恨まずにいてほしい。
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