この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
Withdrawal Symptoms
第5章 あなたの体温

ピピピッピピピッ

ガチャ。

「うーん……」
目覚まし時計を止めベッドから起き上がる。枕はビッショリと涙で濡れていた。掛け布団を身体からはいだ瞬間、背筋に悪寒が走り私はブルッと身震いをした。
時計を見ると、7時を過ぎていた。

朝ご飯を食べている間、欠伸が止まらなかった。
お兄ちゃんは無言で朝食を食べていた。
勿論私達に会話はない。

「美香、その顔どうしたんだ」
家を出る時出勤前のお父さんに声を掛けられた。
今朝鏡で見た時はそんなに腫れてなかったけど……。
私は確認するように頬に触れた。

「!? あつ! 」

その場所は熱を持っていた。指が触れた事による刺激でまた頬がジンジンと痛み、疼き出す。私は慌ててリビングに戻ると救急箱からガーゼを取り出した。唇は消毒するとピリッと痛んだ。でもこれで顔は問題無いだろう。
「昨日、電柱にぶつけたんだ」
そう言い玄関を出た。
「美香気をつけろよ」
お父さんの声が後ろから聞こえた。
お兄ちゃんは私をチラッと見る度に苦々しい表情を浮かべていた。
外は少し寒い。私はくしゅんとクシャミをした。
麻実は昨日の事を訊いて来なかった。
だから私も敢えてその話には触れなかった。

学校に着くまでの間、私はずっと寒気が止まらなかった。
/38ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ