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Withdrawal Symptoms
第5章 あなたの体温
ーー体育の授業。
その日は1、2組合同の持久走だった。それは麻実と俊哉と顔を合わせる、と言う事でもあった。私は何となく気まずい気がしたが、仮病を使い休むことも出来ないので参加することにした。
既にタイマーは用意され、奇数番号の人が走る準備を始めている。
「あー嫌だあ、私持久走とか一番ムリぃ」
横にいた西内さんが小言を漏らした。
「あたしもぉ! つか何で雨じゃないのお? あの担任絶対意識してるよ、今年の体育祭。うちらの組が勝てるわけないのにねぇ」
そう言い川岸さんが西内さんにプッと笑い掛けた。
確かに私達のクラスは体育に関してはヤル気0だった。まあそうなったのは担任上原の責任でもある。彼は去年、優勝候補だったクラスの担任をしていた。だが彼の必要以上の応援と期待が関係してか、そのクラスは結局準優勝に終わった。負けても勝っても楽しけりゃいーじゃん、と彼は考えられない人なのだ。さすがは元某クラブチームの監督をしていただけの事はある。
ピィーーッ
その時先生が首に下げていた笛を鳴らした。
その音が準備の合図だ。
西内さん達は渋々スタートラインに立っていった。めんどくさいと言う表情が可愛いらしい顔に滲み出ている。それと同時に男子達の目の色が変わった。西内さんの上半身が気になる様だ。西内さんは、女の私から見ても巨乳だった。
「揺れるパイが見た〜い」
変態小杉がボソリと呟いた。
西内さん、どんまい。
私は哀れな視線を彼女に向けるのだった。
奇数メンバーの中には2組の俊哉もいた。
“俊哉く〜ん、頑張ってぇ!”と言う声が、あちこちから聞こえてきていた。まあ俊哉は速いから大丈夫だろう。
準備体操を終えた私は走り出した奇数メンバーを観戦する事にした。だが自然と目線が俊哉にいってしまう。
昨日あんなキスをして……と思うだけでも頬が熱くなるのが分かった。昨日はそのキュッと引き締まった身体で私を抱き締めてくれた。それがどんなに心地良くてドキドキしたか。無論、言うまでもない。
その時、誰かに話し掛けられた。
その日は1、2組合同の持久走だった。それは麻実と俊哉と顔を合わせる、と言う事でもあった。私は何となく気まずい気がしたが、仮病を使い休むことも出来ないので参加することにした。
既にタイマーは用意され、奇数番号の人が走る準備を始めている。
「あー嫌だあ、私持久走とか一番ムリぃ」
横にいた西内さんが小言を漏らした。
「あたしもぉ! つか何で雨じゃないのお? あの担任絶対意識してるよ、今年の体育祭。うちらの組が勝てるわけないのにねぇ」
そう言い川岸さんが西内さんにプッと笑い掛けた。
確かに私達のクラスは体育に関してはヤル気0だった。まあそうなったのは担任上原の責任でもある。彼は去年、優勝候補だったクラスの担任をしていた。だが彼の必要以上の応援と期待が関係してか、そのクラスは結局準優勝に終わった。負けても勝っても楽しけりゃいーじゃん、と彼は考えられない人なのだ。さすがは元某クラブチームの監督をしていただけの事はある。
ピィーーッ
その時先生が首に下げていた笛を鳴らした。
その音が準備の合図だ。
西内さん達は渋々スタートラインに立っていった。めんどくさいと言う表情が可愛いらしい顔に滲み出ている。それと同時に男子達の目の色が変わった。西内さんの上半身が気になる様だ。西内さんは、女の私から見ても巨乳だった。
「揺れるパイが見た〜い」
変態小杉がボソリと呟いた。
西内さん、どんまい。
私は哀れな視線を彼女に向けるのだった。
奇数メンバーの中には2組の俊哉もいた。
“俊哉く〜ん、頑張ってぇ!”と言う声が、あちこちから聞こえてきていた。まあ俊哉は速いから大丈夫だろう。
準備体操を終えた私は走り出した奇数メンバーを観戦する事にした。だが自然と目線が俊哉にいってしまう。
昨日あんなキスをして……と思うだけでも頬が熱くなるのが分かった。昨日はそのキュッと引き締まった身体で私を抱き締めてくれた。それがどんなに心地良くてドキドキしたか。無論、言うまでもない。
その時、誰かに話し掛けられた。