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泡のように
第15章 14.
 ねぇ、お兄ちゃん。

 もう、嘘つくの、お互いにやめようよ。

 ここまできてしまったんだから、今更もう無理だよ。
 フツーになんか戻れないよ。
 つうか最初からフツーじゃなかったんだよ。

 ただでさえ変態な先生がドン引きするレベルだよ?
 好きなラブソングが「君にタッチダウン」だってのも知ってるよ。
 無理して好きなラブソングはドリカムですって顔して生きなくたっていいんだよ。
 もう隠さなくても大丈夫だよ。
 ていうかもともと全然隠しきれてないけど。ハハ。


 ・・・・・・・・・・・・・。



 篤志。

 私やっぱりね。

 どうしてもね。

 あんたのことが。

 あんたの、その、自信のない、そのくせ皮肉っぽくて、性格の悪い、卑屈さとか、あんたの、あんたの・・・
 あんたの瞳とか、腕とか、脛毛とか、その、なに?
 もう、どうしたらいいのか、わからないくらい。
 たぶん、あんたの義理の妹としてさ。
 この世に生まれた時からさ。
 オーバーだろうけど。
 あんたのことが、好きで、好きで、どうしようもなくてさ。
 
 
 どうしようもなくて。
 どうしようも。

 そう、どうしようも、ないんだよ。

 どうにかしてよ。
 ねぇ。



 なんか、言ってよ。
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