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泡のように
第3章 2.
 せめて高校を卒業するまでは、先生の女で居続けたい。
 あと1年我慢すればこのウチから出れる。けれど、永遠のように長く感じる。おっさんは愛情のカケラも持ち合わせていない。
 先生だって似たようなもんかも知れないけど、表面上は優しくしてくれる。
 先生が望むものを与えさえすれば、大好きだよ、くらいは言ってくれる。
 背中に貼るタイプのホッカイロくらい、あるとないとじゃ大違いだ。
 だって男の愛情って、嘘でも心の救いになる。
 もしかしたら頑張れば本当に愛してくれる日が来るかも知れない、なんて、馬鹿すぎる期待が持てるから。
 そもそも男の愛情を全く知らなかったら、一人で耐えることが出来たのかも知れないけど。
 好きで好きでたまらなかった初めての人が私を愛してくれていたら、こんな馬鹿げた恋愛、ていうかセックス?しなくてよかったのかもだけど。他力本願も甚だしいとは自覚している。
 しかし、相手が私の前から姿を消した以上、代わりを探さないと、寂しさと虚しさで心がいっぱいになって、押し潰されてしまう。私はまだ17歳だ。そこまで強くない。という貞操観念の低さに対する自己防衛。
 今更一人になんて、戻れるものか。

 本当は今でも引き摺ってる。
 もう一度抱かれたいって思ってる。
 でも二度と彼が私を愛することは、というか、愛するふりをすることは、ないんだろう。

 きっぱり捨てられたから。

「智恵子は妹。それ以上でも、それ以下でもないよ」

 って。
 お兄ちゃんに。

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