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泡のように
第24章 23.
 なんにも言わずにお兄ちゃんは腰を動かし続けていた。
 だから私は期待だけを抱いて、お兄ちゃんの与える快感に素直に溺れた。

 溺れて、乱れて、そろそろ終わりだってわかった頃、お兄ちゃんの一番好きなところに出してって言った。
 だからお兄ちゃんは、私の中で素直に射精した。 
 

「わ、別れるって約束するのが、先だよ」

 タオルを差し出すお兄ちゃんはモップ犬のような長い前髪で両目が隠れていて、まるでエロゲーの主人公みたいだった。

「それじゃ私が不利じゃない?」

 意地悪に笑いながらタオルを受け取る。
 エロゲーの主人公は自分のを後始末したのち、すごくダサいヨレヨレのチェック柄のトランクスを履いて布団の上で体育座りをするという、卑屈さの骨頂とも言えるスタイルで、私が後始末し終えるのを待っていた。
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