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泡のように
第25章 24.
部屋のどこかで、スマホが鳴り出した。
低い振動音が鳴り響いている。
それが先生のものか、私のものか、分からない。
涙目でぼやけた視界の向こうにいる先生は、何の迷いもなく、私に言った。
「山岸じゃないけどな。俺も言うよ。33歳のおっさんがお前みたいなバカなガキ相手に何マジになってんだって自問自答したりもするけどな。俺が山岸のことを好きになっちまったんだから、どうしようもないだろ?なぁ、だから、お前でも分かるようにハッキリ言ってやるよ。山岸、俺を捨てないでくれよ。ずっと一緒にいてくれよ。嫌いにならないでくれよ。ずっと俺のこと好きでいてくれよ、別れるなんて言わないでくれよ。なぁ、頼むよ・・・」
振動は、15回ほど鳴って、途切れた。
そして、再び振動することはなかった。
低い振動音が鳴り響いている。
それが先生のものか、私のものか、分からない。
涙目でぼやけた視界の向こうにいる先生は、何の迷いもなく、私に言った。
「山岸じゃないけどな。俺も言うよ。33歳のおっさんがお前みたいなバカなガキ相手に何マジになってんだって自問自答したりもするけどな。俺が山岸のことを好きになっちまったんだから、どうしようもないだろ?なぁ、だから、お前でも分かるようにハッキリ言ってやるよ。山岸、俺を捨てないでくれよ。ずっと一緒にいてくれよ。嫌いにならないでくれよ。ずっと俺のこと好きでいてくれよ、別れるなんて言わないでくれよ。なぁ、頼むよ・・・」
振動は、15回ほど鳴って、途切れた。
そして、再び振動することはなかった。