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泡のように
第6章 5.
 佐伯さんは、天国も地獄もないと言う。
 人は死んだら無になるんだって。

 どうせ無になるならいい人でいるよりめちゃくちゃ悪いことをした方がよくないですか?って尋ねれば、この地上はじきに神様が色々リメイクして楽園にしちゃうから、楽園で生きるために神様に恥ずかしくない良い人間として生きなきゃいけないんだ、なんて言う。

 私もこれくらいメルヘンになりたいなと、佐伯さんを見ていてつくづく思う。

 神様は私たちを、智恵子ちゃんを愛してるんだよって、佐伯さんは言う。
 それはそれはどうも神様マジありがとう。
 でも私、神様よりお兄ちゃんに愛されたい。お兄ちゃんに愛されたいんです。お兄ちゃんに愛される人生が私にとって楽園って感じなんです。
 誰にも言えなかった本音を、ガラス窓の外がすっかり暗くなった、やっぱり閑散としたミスタードーナツ店内で佐伯さんに告げた。佐伯さんはいつもと同じ表情で黙って聞いてくれて、やっぱり役に立たないアドバイスをくれた。
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