この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
泡のように
第7章 6.
 先生は煙草に火を着けると、最初の一口をふかしながら言った。

「薬って毎日飲んでんの?」

 過去2年間に渡り累計100回は説明したはずなんたが。
 またもやイラッとしたがあくまでも優しい彼女を演じ、そうだよウフフと笑って見せた。

「あんなちっせぇビービー弾みたいな薬で妊娠しなくなるなんて、科学の進歩はすげぇな」

 先生はバカな中2男子みたいな感想を述べ、二口目もふかしていた。

「お前もほんっと、俺のこと好きだよな。毎日毎日ちゃんと薬まで飲んでさ。前から聞きたかったんだけど、入学した時から俺に惚れてたってさ言ってたろ、具体的にどのへんに惚れたの?」

 一晩中ヒーヒー以上に厄介なことに、先生は今夜、プロレスラーみたいなツラしてるくせに江國香織とか読んじゃうバージョンの文学青年モードらしい。

「どのへんって」

 初めて先生を入学式で見たとき、背格好がお兄ちゃんにそっくりだなと思った。きっかけはそれ。でも、先生には言えない。

「その、好みだったから」
「具体的に」
「逞しいところとか」
「部位で言うと?」
「・・・腕と脚?」
「他には?」
「えぇっと、あ、声もカッコイイなって。低くて渋くて」

 お世辞でも先生の顔だけは絶対に褒めない。変なところだけは正直だと我ながら感じる。

「なんだよお前、俺の身体目当てだったのか」

 先生はヤリ逃げされた処女みたいな顔をして私を見ている。

「違うよ、先生のクラスになって、喋ったら優しかったし、頼れる大人の男って感じがして、とにかく好きだったの、ウフフ」
「そうか」
/324ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ