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傍にいてもいいの?
第11章 傍にいてもいいの?

カフェぴよちゃんと浴衣ぴよちゃんを抱き締めてベランダの方を見ると、レースカーテンが少し揺れていた。
もしかしたら?
なんて、小走りで近づくと佑典さんのシルエットが確認できた。


カーテンを捲り、窓を開けて1歩外へ。
部屋の中が暖かかったから外気との温度差で身体が小さくなる。


「佑典さん?寒いのに....どうして?」


窓を開けた音で気づいて振り向いた佑典さんに声を描けた。
頬に触れると冷たくなってる。
もしかして、ずっとここで待っていたの?


「ひとみとひよこ。どっちも触り心地がいいな」


ぴよちゃんを撫でながらの一言。あたしがポッチャリって言いたいのですか?


「もう、佑典さんまでひどい........」


「なにが?ひとみの触り心地がいいのは本当のことだろう?こことか、ここ」


佑典さんの指先があたしの膨れた頬、唇に触れる。


「ま、一番好きなのはここだけどね」


そう言って、その指先が伸びてきたのは........


「触らせません!」


あたしはぴよちゃんを胸の前で抱き締めて阻止。
佑典さんは『お楽しみは後にとっておくよ』なんてあたしを抱き寄せた。


それにしても........何故、寒いのに外に?ぴよちゃんを抱き締めているとはいえ、寒いですよ?


「ひとみ....」


その声の主を見上げれば、いつもの微笑み。
貴方のその笑顔を見られるだけで、幸せなんです。


「俺と共に過ごすようになったせいで、ひとみには辛い思いをさせて申し訳なかった」


じわりと胸に響く言葉に目頭が熱くなって、瞬きすれば零れる涙。優しい貴方は、なにも言わずに拭ってくれる。


「もう2度と、こんな思いはさせない。泣かせることもしたくないんだが........ひとみは違う意味で泣いてしまうかもしれないよな?」



カッコいいなんて思ったらすぐこれですか?


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