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傍にいてもいいの?
第11章 傍にいてもいいの?

「はい........よろしく、お願いします」


涙以外も流れ落ちそうだったから必死でこらえて返事をした。


「よかった....」


佑典さんの安堵の声が耳に届いたのと同時に温もりにも包まれた。


嬉しい........。
これからずっと、この腕の中で過ごせるんだね。
貴方のこと、独り占めできるんだね。


「本当の、本当に....佑典さんの傍にいてもいいの?」


いつでも確認したい。
貴方の傍に居られる権利を。


「ひとみも心配症だな?」


「だって........佑典さん、社内でも隠れファン多いんだよ?」


佑典さんの両腕があたしの腰に巻き付いて左右に揺らす。


「ちょっと、佑典さん?」


「では、そんな心配症のひとみにもうひとつプレゼント........」


「え?」


取り出したスマホを操作して、佑典さんはどこかに電話する。


「あ....俺、お待たせ。........あぁ、勿論だ。....ベランダに居る。........あぁ、頼んだよ」


電話をしながら窓の傍にあるソファーに近づき、かけてあるブランケットを手にする。


電話を切るとふわりとあたしにかけられた........のだけれど、正確には....佑典さんと一緒。


あたしは、ブランケットを羽織った佑典さんに後ろから包むように閉じ込められた。


「ひとみ....向こうのビルを見ていて」


佑典さんが指示する方角を見上げると........



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