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傍にいてもいいの?
第3章 お持ち帰り........?

見下ろす部長はあたしに触れてきた。
触れられた頬が熱い。
部長の親指は目尻に....滑るように移動する。


すると、


「笹倉....俺のところに来ないか?」


見下ろしてくる部長の瞳は決して冗談を言うようなものではない。大事な商談の時に見たことのある眼差し。


この人、真剣だ。


「な、んで?あたしなの....」


そう。イケメンで選り取りみどりの部長はあたしなんかよりももっと素敵な女性が似合うはず。なのに、


「一目惚れ....かな?ずっと笹倉だけを見てきた....」


思わぬ言葉があたしの耳に届く。


「ずっと、って?」


「ずっとは....ずっと。きっと、笹倉の教育係りをしていた頃から......かな」


そんな頃から?もう、6年も前だよ....。
そんなに長くあたしのことを?
やだ....うそ....嬉しくて、涙が出ちゃう。


「部長....本気ですか?」


瞬きをして、ちゃんと部長の目を見る。
すると、優しく微笑んでくれて


「お前だけには、本気だけど?」


段々と近づく部長の顔。近づく唇。
あ....キス、されそう........。


そっと目を閉じ、部長の唇を受け入れようとしたそのとき........


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