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傍にいてもいいの?
第4章 チャンスかもしれない....
出張から戻った日。
午前の打ち合わせが早く終わり、定時には帰社出来そうだったから一度社に立ち寄る。
久しぶりに戻ってきて少しばかり口角が上がった。
キャリアケースを引きずりながらエントランスを通りすぎ、すれ違う社員たちが頭を下げる。
タイミングよくエレベーターが到着し乗り込む。
目的地へのボタンを押し、壁に寄りかかり到着を待つ。
この時、ふと考えた。
出張に行っていても、笹倉のことは吹っ切れるどころか........思いが募るばかりだった。
30も越えた男がいつまでも未練たらしい。
よし、笹倉の笑顔が見られたらこの恋は終わりにしよう。
ドアの前で深呼吸をして『よし、いくぞ!』気合いを入れてドアを開けた。