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傍にいてもいいの?
第4章 チャンスかもしれない....
俺が一歩足を踏み入れると定時を知らせるチャイムの音が。
と、同時にひとりの女子社員が皆に挨拶をして部屋を出ていく。
皆が言葉をかけてくれるが適当に会釈し、俺の目線は笹倉を探している。
『見つけた!』
だが....そう思ったときには彼女の笑顔はぎこちなく感じた。
取り合えず、席へ向かおうと歩みを進める。
そして、留守中に頼んでいた仕事を受けとる。
課長の横田には許容範囲以上の仕事だったかもしれない。
終わっていなかったのも想定内。
新藤、笹倉にも声をかけて受け取る。
しかし、笹倉の反応がない。
ん?何かあったのか?
作られた笑顔が何かあったと言っているようだ。
『笹倉?』
『あ、はい!すみません....』
差し出されたファイルに手を伸ばし....更に、彼女のファイルに隠されている指に重ねるように触れ、引き寄せる。