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傍にいてもいいの?
第4章 チャンスかもしれない....

思いもよらぬ部下からのお願い。
それも、想い人を送ってほしいと言うのだから喜ばしいこと。
もちろん、断る理由などない。
「わかった。俺たちも今から帰るから連れていくよ。笹倉の荷物は?」
「すみません。ありがとうございます。笹倉のはこの鞄だけです。」
新藤から荷物を受け取り、笹倉の傍へ。
「笹倉....起きれるか?」
「ん....もぅ、むり........」
「笹倉....聞こえるか?俺と帰るぞ?」
肩に触れ身体を揺すると顔を少しあげた笹倉と目が合う。じっと見つめられて
「あれ?ぶちょうだぁ........どして、ここにいりゅの?」
「ひとみ、内藤部長が送ってくれるってさ。俺はすみれを送ってくから、気を付けて帰れよ?じゃあ、また来週な」
新藤の言葉に素直に頷く笹倉。
新藤はもうひとりの酔っぱらい姫の介抱をしながら、笹倉を立たせて俺に預けてくる。
新藤の動作に逆らうことなく、笹倉は頬を赤く染めながらにっこり微笑んで俺の胸に寄りかかってきた。

