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傍にいてもいいの?
第5章 惹かれていく心........
そう言って、部長がスッと差し出したのは名刺。
それも、ちゃんとあたしを支えながら。
「実は、出張帰りを皆で祝ってくれましてね....一緒に飲んでいたんですよ」
「そうだったんですか....そんな楽しい席の時にこんなことになってしまって........」
「この状態では暫くは住めませんね....」
「そうなんだけど....」
部長が大家さんと会話をしている最中、あたしはボーッと壊されてしまった部屋を見つめて........
あ、あれは無事みたいだな....とか、壊されたのはベッド側かぁ....とか。
以外と冷静に受け止めてる。
食器棚も壊されてるから、彼とお揃いで買って使っていたものは壊されたんだなぁ........
捨てられそうになかったから、ある意味壊されてスッキリしたかも。
買って貰った服もそうだし、あの抱き枕も思いきって捨ててしまおうかな。
そうだ、新しく住む場所も探さないと........
けど、ここの大家さんとても優しい人だから離れたくないなぁ~
なんて自分の部屋を見つめながら考えてるあたし。
そんなあたしに声をかけてきたのは、もちろん部長。